2020 年 45 巻 1 号 p. 74-80
症例は69歳,女性.数日前より左側腹部痛を認め当院受診,精査目的の腹部超音波検査にて右下腹部に腫瘍病変を指摘,腹部造影CT検査にて同部位に多血性の腫瘍を認め,加療目的に当科紹介となった.腹腔鏡下に腫瘍摘出術を施行し術中の所見から大網由来と考えられた.病理結果はCD34(+),STAT6(+),S100(-),SMA(-),Desmin(-),MDM2(-),CDK4(-),c-kit(-),EMA(+/-)を示し,孤立性線維性腫瘍(Solitary fibrous tumor:以下SFT)の診断であった.大網から発生した稀なSFTを経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.