日本外科系連合学会誌
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症例報告
胃全摘術後に増大し肝門部胆管狭窄をきたしたHepatic peribiliary cystsの1例
鈴木 崇之園田 至人前田 慎太郎新村 兼康
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2020 年 45 巻 3 号 p. 263-269

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抄録

症例は75歳男性.胃癌にて腹腔鏡下胃全摘術を施行されたが,術後3カ月より原因不明の発熱・菌血症を繰り返すようになった.症状出現から12カ月後に黄疸を発症したため精査を行ったところ,胃癌手術時より指摘されていたHepatic peribiliary cysts(HPBC)が増大,左肝管起始部に圧排・狭窄所見を認め,一連の発熱の原因は胆管炎であったと考えられた.胆管チューブステントを留置し,狭窄の原因と思われる囊胞の穿刺なども行ったが,最終的に胆管炎の制御が困難となり左肝切除を施行した.術後は胆管炎の再燃を認めていない.

HPBCは無症状であれば通常経過観察とされるが,黄疸や胆管炎の原因となる場合は何らかの治療が必要となる.本症例は胃全摘を契機に増大し,肝門部胆管狭窄を引き起こしたため手術治療を行った稀な症例であるので,若干の文献的考察を加え報告する.

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