2021 年 46 巻 2 号 p. 126-132
症例は79歳女性.著しい心窩部痛および繰り返す嘔吐にて救急外来を受診した.精査にて約45年前の胃癌手術にて胃亜全摘・空腸パウチRoux-en-Y再建がなされており,パウチの異常拡張をきたしていた.術後長期に渡り心窩部痛・嘔吐を繰り返していることよりパウチからの排出障害と判断し,残胃・パウチ切除,Roux-en-Y再建を行った.術後1日目より飲水を開始,術後3日目より食事を開始したが特に合併症なく経過し,術後9日目に自宅退院した.術後2カ月時点の診察では,一回食事摂取量の減少はあるものの,体重減少や食後の心窩部痛・嘔吐は消失していた.胃切除後のパウチ再建にて期待したQOLが得られない場合,所謂conventionalな方法への再再建も検討すべきと考えられた.