日本心臓血管外科学会雑誌
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[大血管]
嚢状型弓部大動脈瘤に対する Relay Plus® を用いた自作分枝型ステントグラフト内挿術の治療経験
上平 聡金築 一摩花田 智樹山内 正信
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2019 年 48 巻 1 号 p. 82-85

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抄録

症例は85歳男性,特発性間質性肺炎で治療中に胸部CTで拡大傾向を有する嚢状型弓部大動脈瘤を指摘された.大動脈瘤は腕頭動脈分岐部付近より左側方に突出する形態であり,全身状態や瘤の解剖学的な位置から,人工血管置換術や現行デバイスを用いたステントグラフト内挿術の治療は困難であった.Relay Plus® に12 mm径の孔を作製した.全麻下に左右腋窩-左総頸動脈を8 mm径のリング付きT字型e-PTFE製人工血管でバイパス術を先行作製した.左大腿動脈アプローチで開窓したステントグラフトを腕頭動脈起始部に開窓孔を合致させて留置した.さらに右総頸動脈から逆行性に分枝ステントグラフトを腕頭動脈から開窓孔を通して上行大動脈内に展開し完成させた.留置後のDSAではendoleakを認めず術後経過は順調であった.本法は作製も容易であり,上行大動脈に中枢側Neckを求めるステントグラフト内挿術において有用な治療法と思われた.

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