抄録
本研究は, レビテーション溶解によって作製した3種類のチタン合金(Ti-9.4Ag-9.2Cu合金, Ti-14.2Ag-9.6Zr合金, Ti-14.3Ag-9.7Cr合金)の機械的性質および鋳造体反応層の厚さについて測定を行ったものである.機械的性質としては, 引張強さ, 伸びおよびビッカース硬さの測定を行った.その結果, Ti-9.4Ag-9.2Cu合金の引張強さは781MPaであった.銀とジルコニウムを配合したTi-14.2Ag-9.6Zr合金の伸びは14.4%を示し, ビッカース硬さはHv257であった.試作したチタン合金の鋳造体反応層の厚さは, いずれも純チタンに比較して薄いものであった.