歯科材料・器械
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原著
歯科用金合金の凝固収縮並びに熱収縮
河合 達志久田 和明北岡 正河村 訓陸長谷川 二郎加藤 誠
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1984 年 3 巻 6 号 p. 826-832

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抄録
歯科用合金の鋳造収縮を検討するために, 金合金5種と, 金パラジウム銀合金の密度を室温から約1, 400℃までの温度範囲で測定した.用いた装置は前報で報告した静滴法に基づく密度測定装置である.合金の密度の温度依存性から求めた室温密度, 固相点密度, 液相点密度から凝固収縮を計算した結果, 凝固収縮は多成分合金程小さいことがわかった.多成分合金は表面に樹枝状結晶が認められ, 凝固中におけるこの結晶成長が, 合金内部に空隙を引き起こし, その結果小さな凝固収縮を現わしたと考えられる.
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© 1984 一般社団法人 日本歯科理工学会
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