抄録
表面粗さの代表的物理特性である平均ピッチ, Rrms, 先端形状をかえた18個の旋削加工面について, SD法を用いて表面粗さの評価次元および物理特性との対応を検討した. 主な内容は, 1) 専門家群では“一般的粗さ感”因子,“大域的粗さ感”因子,“湿度感”因子が抽出され, それぞれ平均ピッチ, Wea, Rrms と相関が高い. 2) 素人群では“一般的粗さ感”因子,“湿度感”因子が抽出された. 3) 個人データに基づいて抽出された因子は平均データに基づいて得られた因子をいくつかの個人差因子に分ける. 4) 得られた因子, 対応する物理測度および被験者の因子的特徴は現場での官能測定者の適性, 再教育に役立つと思われる.