教育心理学研究
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原著
理解観と理解度自己評価の正確さの関連
―中学生を対象とした社会科の学習場面における検討―
内橋 舞子, 瀬尾 美紀子
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2024 年 72 巻 4 号 p. 225-239

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抄録

 本研究では「どのような学習行動が達成されたら理解したと考えるか」についての信念を「理解観」,学習を終えた後に行う主観的な理解度の評価を「理解度自己評価」とし,中学生の理解観と理解度自己評価の正確さの関連を検討した。研究1では,理解観尺度の質問項目を作成し,中学生700名を対象に調査を実施した。因子分析の結果,想定どおり「深い理解観」と「浅い理解観」の2因子を得た。次に理解観の個人差を検討するために130名の生徒を対象にクラスタ分析を行った。その結果,「深い理解観重視・浅い理解観非重視」(n=43),「深い理解観重視・浅い理解観重視」(n=46),「深い理解観非重視・浅い理解観非重視」(n=41)の3つのクラスタに分かれた。研究2では社会科の自己学習場面を想定した学習課題調査を行い,理解度自己評価と確認テストの回答を求めた。これらの評定値と得点を用いて算出した絶対的正確さの指標について,3つのクラスタ間の相違を分散分析により検討した。その結果,深い理解が問われる場合,クラスタ1「深い理解観重視・浅い理解観非重視」の生徒たちは,クラスタ3「深い理解観非重視・浅い理解観非重視」の生徒たちよりも理解度自己評価が正確であることが示された。

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