実験社会心理学研究
Online ISSN : 1348-6276
Print ISSN : 0387-7973
ISSN-L : 0387-7973
組織体におけるリーダーシップコンティンジェンシーモデルの実証的研究
田中 宏二
著者情報
ジャーナル フリー

1972 年 11 巻 2 号 p. 92-98

詳細
抄録

本研究の主な目的は, Fiedlerのcontingency modelを現場の組織体において, 実証的に検証することである。調査対象は, 病院, 化学工場, 自動車販売会社, 銀行等の4組織体, 57集団からなり, interacting groupとcoacting groupの両集団を含んでいる。管理組織のレベルは, 第1線監督者と第2線監督者の2つのレベルである。集団状況は, Oct. I, II, III, V, VIIの5つのセルが得られた。
結果はつぎのとおりである。
1) 本調査によってモデルの主要仮説の妥当性が検証された。一部のOct. (IV, VI, VIII) について資料が得られなかったけれども, ほぼ検証の目的は達した。
2) coacting groupにおいて, 仮説を支持する結果が得られた。
3) 第2線監督者の組織レベルに, モデルが適用できる可能性がみられた。

著者関連情報
© 日本グループ・ダイナミックス学会
前の記事 次の記事
feedback
Top