2006 年 29 巻 3 号 p. 435-440
理工学分野での企業・公的研究所・大学の「産公学」連携の急速な進展により,学生が卒業研究や修士・博士論文のために大学外に滞在するケースが増えている.これに伴い,産公学連携に対応した教育手法,特に離れた場所を結んでの打ち合わせや論文購読などに使える情報伝達手段の確立が急務である.また,連携が多岐にわたると特定の教室同士を結ぶ形式でなく,状況に応じてユビキタスに接続したい.そこで我々は,公的研究所に派遣した卒業研究学生と大学にいる教員との研究打ち合わせや論文購読をインターネットビデオ会議で実践し,産公学連携にeラーニングを適用していくうえでの利点や問題点を明らかにした.