日本教育工学会論文誌
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PURに基づく科学館の見学事前学習システムの開発と評価
岩崎 公弥子縣 秀彦安田 孝美
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2006 年 29 巻 4 号 p. 527-534

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抄録

近年,市民の「理科離れ」に対して,科学館や研究施設では科学への興味・関心を高めるための教育プログラムやシステム導入を試みている.本研究では,見学に着目し,事前学習のためのWebシステムをPublic Understanding of Research(PUR)に基づき,設計,開発,評価した.本システムの特徴は,ビデオクリップを通じて,研究者が研究を語り,問いかけることによって,学習者の「興味・関心」を喚起し,学習課題の「発見」を支援する点である.更に,個別にワークシートの作成を行い,見学時の課題「解決」を支援する仕組みを導入した.国立天文台とともに実証実験を行い,研究を語ることによる効果(PUR),ならびに,ワークシート作成を含めた見学の事前学習支援が,見学時に極めて重要であり,科学への学習意欲を向上させることが明らかになった.

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© 2006 日本教育工学会
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