2010 年 33 巻 3 号 p. 299-308
本研究の目的は,ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を活用し,教育実習生が実習期間中の体験報告に基づいた対話を行う場を提供することで,教育実習の振り返りを促進するとともに,教育実習生が実習期間中に身近なソーシャル・サポートを得られるようにすることである.授業実践を行った結果,SNSに備えられた日記とコメント機能を用いて,教育実習中に様々なソーシャル・サポートが交換された.実習期間中の日記をもとにした対話が,実践的知識の振り返りにつながるだけでなく,教育実習生が教育実習に関する事前知識や他者の実践的知識を共有することで,肯定的な思考を持つことができることが示唆された.