2014 年 38 巻 Suppl. 号 p. 165-168
熊本市教育委員会は,熊本市教師塾「きらり」を平成24年度から開講した.その目的は,教員の授業力向上と学び続ける教員としての資質の育成であり,塾生からは高評価を得ている.本研究は,塾生の行動の変容と意識を調査することによって,研修の効果を明らかにすることを目的とする.調査の結果,塾生の「授業の省察」が促され「計画的な板書」「指示・発問の練り上げ」などの授業力向上につながる活動が増加したという結果が明らかになった.高評価の要因として,教員同士のコミュニティの再構築が学ぶ力の向上に寄与していると考えられる.