2024 年 48 巻 2 号 p. 447-455
本研究は大学生のテストに向けた学習場面に着目し,制御焦点に沿った方略を有効であると評価するのかを検証した.制御焦点理論で提唱される促進焦点または防止焦点の特徴を有した架空の人物を呈示し,その人物に対して様々な方略の有効性の評価を求めた.その結果,促進焦点の特徴を有した人物には熱望的な方略が,防止焦点の特徴を有した人物には警戒的な方略が,それぞれ有効であると評価される傾向にあり,大学生は制御適合理論に沿った方略が有効であるという知識を有していることが示唆された.ただし,予想通りの傾向がみられない方略もあったため,理論に合った判断がされる/されない方略の特徴については今後の検討が望まれる.