論文ID: 44059
これまでの研究から,インフォーマルな科学教育が理科を学ぶ動機づけを高めることへの有効性が示される一方で,参加者層がもともと理科を学ぶ動機づけが高い人々に偏っているという問題点が指摘されていた.本研究では,商業施設において,遊びを入口とした科学ワークショップを実施することが,参加者層の偏りを解消するために有効な方策であると考えた.商業施設において,スーパーボールすくいを題材とした科学実験のワークショップを実施し,理科を学ぶ動機づけや科学への関心という観点から,参加者の人口統計学的な代表性について検討した.その結果,本研究で実施したワークショップは従来の研究で報告されていたものよりも代表性が高い参加者を集められていることが明らかとなった.