論文ID: 45066
本研究の目的は,自他の意見比較を支援するビデオアノテーションツールを用いたオンライン模擬授業において教職志望学生の授業スキルへの気づきに至るプロセスモデルの提案である.まず,小型携帯端末上で自他の意見比較を支援するビデオアノテーションツールを開発した.次に,そのツールを用いた省察から教職志望学生が得た授業スキルへの気づきを,ケーススタディ手法をもとに分類し,それらの気づきに至るプロセスの全体構造を検討した.その結果,「授業スキルの追加」「授業スキルの見直し」「授業スキルへの考え方の強化」「授業スキルの調節」「授業スキルの意味発見」の5種類の気づきが明らかになり,その気づきを「知る」「磨く」「意味づける」の3段階に分類し,授業スキルの気づきに至るプロセスモデルを提案できた.