論文ID: 46018
本研究では,大学教員を対象としたブレンド型授業を設計するための教員研修プログラムを開発した.教員研修プログラム開発の指針を得るため,多様な教員がブレンド型授業を実施する上での課題を分析した.その結果,教員はオンラインツールを用いたことなどによるメリットを感じた一方で,授業方法の変化に伴う不便さや困難を感じ,学生を含め心身への影響を及ぼした状況が明らかとなった.この分析をもとに,教員研修プログラムの構成要素として,教授者目線で3つのステップを踏みブレンド型授業を考案する「リビルド法」と,リビルド法に基づきブレンド型授業を設計する「授業デザインツールキット」を開発した.ツールキットを用いた教員研修プログラムを実施した結果,ツールキットと教員研修の場が,ブレンド型授業を設計するために有用であったことが示唆された.