日本教育工学会論文誌
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中学校教員向け日本語版Contextualized TPACK尺度の作成と妥当性の検討
阪上 弘彬山下 義史清水 優菜徳島 祐彌殿岡 貴子清遠 和弘永田 智子森山 潤
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論文ID: 46100

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抄録

本研究では,JANG and TSAI(2012,2013)がTPACKの概念に「文脈に関する知識」(Context Knowledge)を付与し開発したContextualized TPACK尺度の日本語版を,中学校教員向けに作成し,妥当性を検証した.邦訳した項目を用いて中学校教員615名に調査を実施した.MESSICK(1995)に基づき,尺度の構造的,内容的,一般化可能性,外的側面に関する証拠を検討した結果,TPCKCx(文脈におけるテクノロジーと関わる教育的内容知識),PCKCx(文脈における教育的内容知識),CK(内容に関する知識),TK(テクノロジーに関する知識)からなる日本語版Contextualized TPACK尺度の妥当性が確認された.また,担当教科や情報担当経験等の属性による差異を検討したところ技術・家庭科教員のTPCKCxとTKなど一部に有意差が認められたもののPCKCxやCKには教科間の顕著な差は認められなかった.これに対して情報担当経験のある教員では,経験のない教員に比べて全ての下位尺度の水準が有意に高かった.

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