論文ID: 47065
本研究は,大学の社会的責任への意識を醸成するための教職協働初任者研修を再構築し,仕事の価値認識という内面の変化に着目して評価することを目的とする.インストラクショナルデザインのチェックリストを指標に,不足している5項目について改善を行った.仕事の価値認識を確認するための質問項目,研修方法による効果に関する質問項目をそれぞれ7問設定し,2020年度から2022年度に実施した研修の参加者を対象に,研修前後に調査を実施した.本研究の結果,飽きない工夫や選択可能事項の設定によって効果的に研修目的や目標が達成される内容に改善することができた.さらに,参加者自身の仕事の価値認識の変化について捉えただけでなく,価値を感じて仕事に動機づけられ,自ら行動して成長するという仮説が支持された.