論文ID: S41002
本研究では,自動車メーカーの設備保全職場を事例として,OJT を指導するために必要なコミュニケーション能力や知識・経験がOJT の指導方法に与える影響を検討した.因子分析の結果,OJT を指導するために必要なコミュニケーション能力や知識,経験は「他者受容」「表現力」「解読力」「自己主張」「自己対応力」「他者対応力」「知識」「経験」の8因子が抽出された.OJT の指導方法は「ストレッチ」「リフレクション」の2因子が抽出された.パス解析の結果「他者受容」と「自己主張」が「ストレッチ」に正のパスを示した.このことから,相手の意見や立場を尊重しながら自分の考えを論理的に主張することで「ストレッチ」が高くなることが示唆された.