論文ID: S46093
本稿では,吹奏楽等の部活動で用いられる作音楽器の演奏を支援するための,スマートグラスを用いた音程フィードバックシステム(眼鏡型チューナー)の開発と評価を行った.B♭のロングトーンのスケール演奏を既存のチューナーと眼鏡型チューナーとで比較実験を行い,姿勢・視線・演奏の3つの観点から評価した.その結果,演奏姿勢の改善や視線の自由度の向上により,メトロノーム等の視覚情報を視認しながら演奏しやすくなることで,パフォーマンスが向上したことが示された.また,ブラウザ上のシステムであることを利用して,奏者によってフィードバック情報の精度や性質を変えることで,より効果的な演奏支援を提供できる可能性が示唆された.