日本森林学会誌
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短報
森林体験活動を教室内学習へ持続的に反映させる方法論の検討
―小学校第5学年の調べ学習単元における振り返り映像の視聴を事例として―
中村 和彦 斎藤 馨藤原 章雄大塚 啓太奥山 賢一
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2020 年 102 巻 1 号 p. 77-82

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抄録

学校教育における森林教育の推進を図るために,小学校における森林学習単元を事例として,森林体験活動を教室内学習へ持続的に反映させる方法論を検討した。2015 年度と2016 年度の計2 回にわたって,森林体験活動を含む第5学年の単元「森からみえる」を対象とした調査を行った。この単元は,①東京大学富士癒しの森研究所における森林体験活動,②森林体験活動の振り返りのための映像教材授業,③調べ学習に関する大学院生からのアドバイス,④調べ学習の中間発表,⑤調べ学習の最終発表で構成された。②と⑤の授業後に児童が記述した感想文から形態素解析により抽出された単語を対象に共起ネットワーク分析およびクラスター分析を行った結果,嗅覚や聴覚をはじめとする五感を意識して森林体験活動を振り返る映像教材を提示する方法の有効性が示唆された。

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© 2020 一般社団法人 日本森林学会
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