日本森林学会誌
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森林のバイオマットがもつ濁水ろ過機能の定量的評価に向けた予備的実験
大野 泰宏落合 博貴
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2010 年 92 巻 3 号 p. 171-175

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抄録

近年, 森林土壌表層部の落葉層や根系が高密度に存する層等を「バイオマット」と呼んで区別する考え方が提唱されている。一方, 森林土壌には土砂流出防止機能の一環として流入した濁水を浄化する働き (濁水ろ過機能) があるとされているが, 当該機能の評価にあたっては, この透水性に富むバイオマットの果たす役割を正しく評価することが重要であると考えられる。しかし, そのような研究はこれまで行われていないため, 今回, バイオマットがもつ濁水ろ過機能の定量的評価に向け, 当該機能に影響を及ぼす因子が何であるのかを把握するための予備実験を行った。その結果, バイオマットがもつ濁水ろ過機能と単位面積あたりのバイオマットの量は正の相関関係にあること等が確認された。

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© 2010 一般社団法人 日本森林学会
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