薬史学雑誌
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江戸時代の病気とくすり-内藤記念くすり博物館の資料をもとに-
稲垣 裕美
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2024 年 59 巻 2 号 p. 123-130

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抄録
江戸時代には,中国医学が次第に日本独自の漢方医学として発展していった.漢方医学に基づく処方薬や市販薬を駆使して治療が行われた.しかし,これらの薬は対症療法に用いられるにとどまった.江戸後期には蘭方医学が伝来し,病気や怪我の治療法の選択肢が広がった.また牛痘接種が日本に伝わり,ようやく感染症の予防の端緒が開かれた.しかしながら,病気の発症のメカニズムは解明されていなかった.さらに中風や脚気など効果的な治療薬がなかった病気については,まじないや民間薬に頼ることも多かった.
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© 2024 日本薬史学会
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