真菌と真菌症
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Ketoconazole (KW-1414) の抗菌活性に関する研究
第3報 経口投与における Ketoconazole のラット血漿および組織内分布-Bioassay法による検討
皆川 治重北浦 晧三峯浦 和幸丸茂 博大
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1983 年 24 巻 2 号 p. 122-127

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抄録
Candida albicans ATCC 28516を検定菌とする Ketoconazole (KCZ) の微生物学的定量法 (薄層カップ法) について検討した. ヒト代用血清 (Moni-Trol I) で調製した標準溶液に対する本法の検出限界は0.16μg/mlであり, 0.16μg/ml以上40μg/mlまでの濃度範囲で直線性が得られた. ラットに KCZを40mg/kg経口投与した際の吸収は極めてよく, 血漿濃度のピーク値は, 65.6μ/mlであつた. また組織内へも広く分布し, 皮膚および毛への移行も確認された. このことが in vivo においてKCZが優れた治療効果を示す要因の1つと考えられた.
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© 日本医真菌学会
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