2021 年 21 巻 1 号 p. 41-54
新たに制度化された国立研究開発法人は、これまでの独立行政法人とは異なり、より長期的な視点で研究開発を推進し、その成果を最大化することが求められている。その一方で、国立研究開発法人に特化していない業務運営に関する規定については、従来型の目標管理を準用することとなっている。本稿では、国立研究開発法人と特定国立研究開発法人との比較を通じて、評価に内在する目標管理の制度変容を考察した結果、次の3つの共通点が明らかになった。第1は、研究開発法人に対して設定可能な5年から7年の中長期目標について、より長期の志向が必ずしも見受けられないことである。第2は、政府の方針・動向に応えたミッションの変更の様相を呈していることである。そして、第3は、必要な人件費を確保したうえで、業務の効率化を図っていると推測できることである。