2021 年 21 巻 1 号 p. 55-70
本稿では、宇宙航空研究開発機構(JAXA)研究開発部門の職員を対象に行った研究評価に関するアンケート調査の結果を分析している。研究評価をめぐっては、評価業務による本来業務の圧迫や評価疲れなどさまざまな問題が生じている。そこで、アンケート調査を通じて、職員が研究評価に対してどのような認識を有しているのかを明らかにしようと試みた。アンケート調査では、研究評価の目的・必要性・効果、資料の作成量、予算規模、作業規模、そして研究評価の大切なポイント、以上の設問について選択肢を提示している。アンケート調査の結果からは、研究評価を行う目的が多様であること、何のために評価を行うのかという評価ポリシーが欠如していることなど、さまざまな課題が明らかとなった。課題の解決のためには、職員の評価リテラシーを向上させ、組織の評価ポリシーを明確にすることを通じて戦略的に評価を行う必要がある。