2021 年 21 巻 2 号 p. 19-30
本稿は、国際的潮流、我が国のODAを通じた取り組み、開発途上国側の現状と課題の検討を通じて、SDGsの時代における評価能力構築を論じたものである。2030アジェンダの「誰一人取り残さない」理念とそれに基づくSDGsは途上国側の評価能力構築に加え、参加型評価等新しい評価手法導入の必要性を喚起するものであり、「課題」であると同時に「機会」でもある。開発途上国側で必要とされる評価能力構築に関する支援のニーズは膨大であり、開発途上国にとってSDGsの時代が「機会」となり得るためには、我が国を含むドナーの支援が不可欠であるといえる。