薬学教育
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実践報告
実務実習で「代表的な8疾患」を学ぶための薬局間での連携方法の提案
広瀬 雅一井上 真村上 信行佐藤 英治長崎 信浩吉冨 博則
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2021 年 5 巻 論文ID: 2020-017

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抄録

改訂された薬学教育モデル・コアカリキュラムの実務実習では,「代表的な8疾患」に対する実践的な臨床対応の基本を,患者との関わりを通して修得することが求められている.しかしながら,実習施設によって体験できる疾患が限られることもあるため,薬局実習から病院実習を通して,代表的な8疾患を学習できるよう配慮する必要がある.そこで,薬局実習の期間中に,より広範な疾患を体験して病院実習に引き継ぐため,実習の受入薬局では体験が困難な疾患を,他の薬局(以下,協力薬局)で体験する薬局間連携実習を試行した.協力薬局で学ぶ疾患を予め選定し,1日ずつの実習を3週間程度の間隔で計3日間行った結果,対象者(13名)全員が服薬指導と薬歴の記入を体験(のべ患者数:3–23例,中央値5例)し,患者での薬学的管理を実践することができた.この薬局間で連携する実習は,より多くの疾患を薬局実習で体験する手段の一つになり得ることが示された.

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© 2021 日本薬学教育学会
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