2022 年 6 巻 論文ID: 2022-003
本研究では,薬学生の薬学英語学習について,自己効力感,達成関連感情,学習方略の関連性をControl-Value Theoryを用いて検討した.質問紙は,池田の試験場面における達成関連感情尺度日本語版と森の英語に対する自己効力感尺度の項目の表現を一部変更して用いた.学習方略使用尺度については,森の英語学習使用方略尺度の項目を参考に作成した項目を因子分析した結果,「推測方略」,「理解方略」,「作業方略」,「熟考方略」に分類された.相関分析の結果,positiveな達成関連感情の「楽しさ・希望・誇り」は,自己効力感,学習方略との間に先行研究と同様に正の相関が見られた.一方,新しい知見としてnegativeな達成関連感情である「怒り」は「希望・誇り」,「熟考方略」との間に正の関連が認められた.