薬学教育
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総説
実践的なEBM教育を進めていくには
―大学・臨床における学びの循環―
浦野 公彦波多野 紀行尾関 佳代子小茂田 昌代河原 昌美小崎 彩
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2022 年 6 巻 論文ID: 2022-035

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抄録

日本の薬学教育においてevidence-based medicine(EBM)の重要性は認識され,薬学教育モデル・コアカリキュラムにも明記されている.しかし,現状では臨床で活用できるEBMスキルを身につけるトレーニングが十分とはいえない.効果的なEBM教育を実践するには大学と臨床との間で教育の循環を行うことが必要であると考える.そのためには臨床現場である薬局や病院からのエビデンスの創出を薬剤師から発信し,大学ではアカデミック・ディテーリングの理念に基づき,基礎と臨床の橋渡し教育を通した処方の最適化への貢献を目指し,また,フォーミュラリーの作成など臨床に直結した実習の実施が望まれる.さらに米国では基礎教育から実務実習までの薬学教育全般を通したEBM教育が実施され,これは今後日本でも取り入れるべき教育体系である.

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© 2022 日本薬学教育学会
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