2024 年 8 巻 論文ID: 2024-022
実務実習で十分な体験や経験ができなかったことや患者の容態の急変時などの実臨床で体験することが難しい状況下での薬物治療を学ぶために,名城大学では,4年次前期に開講している統合型カリキュラム「薬物治療マネジメント」にヒト型シミュレータを用いた演習(SimMan3G演習)を導入している.それに加えて,仮想現実(Virtual Reality)技術を用いたシミュレーション教材である緊急時対応シミュレーションシステム(Virtual Human)を開発し,VR演習として導入した.さらに,VR演習の改善すべき事項をより具体的に明らかにすることを目的として,ARCS動機づけモデルを用いたアンケートを実施した.既に導入しているSimMan3G演習とのアンケート結果を比較した.その結果,VR演習については,一定の学習効果があるが,学習効果をさらに高めるための工夫や改善の必要性が示唆された.