現在薬剤師は多職種が交わるチーム医療の中で高い専門性が求められており,ジェネラリストであると同時にスペシャリストとしての分野をもつ薬剤師が増えてきている.このような時流の中,様々な団体による専門・認定薬剤師制度が設けられている.「救急医療」もそれら専門・認定制度が設けられている分野の一つである.しかし,その認定者数は感染分野やがん領域に比べるとまだまだ少ないと言える.地域性や施設間の違いが多くみられる「救急医療」に携わる薬剤師業務は,各施設の薬剤師がそれまでに積み重ねてきた知識と経験を基に業務を担っている現状がある.令和7年2月1日に日本病院薬剤師会と日本臨床救急医学会による「救急外来における薬剤師業務の進め方」が発表され,今後の薬剤師業務の推進が期待されている.本稿では「救急医療」に関わる薬剤師業務とその教育体制について,京都岡本記念病院と近畿救急薬剤師検討会の取り組みについて報告する.