目的:依存症とともにある女性の回復支援施設の利用を通した体験を明らかにすることを目的とした.
方法:女性専用の依存症回復支援施設に通う女性9名に半構造化面接を行い,質的記述的に分析した.
結果:依存症とともにある女性は,回復支援施設の利用を通して,《女性の仲間が鏡となり自身の内面を直視する》等の【女性の仲間が鏡となり自己への気づきを得る】体験と《女性同士の仲間と共に自分らしさを取り戻し人生をやり直す》等の【女性のみの安心できる場で支えがあることを実感する】体験により,【一人の女性としての新たな目標が生まれる】体験をしていた.
考察:本研究では,依存症と向き合いながら一人の女性として成長するプロセスに寄り添い,依存症の女性が自身を大切に考え地域において肯定的な支えを実感できるよう,自治体や専門医療機関,回復支援施設等が連携し,継続的に支える重要性が示唆された.