抄録
イネいもち病抵抗性のガラス室内検定のための種々の方法について比較検討し,注射接種法は噴霧接種法より,同じ噴霧接種でも最大病斑型で判定した場合は優越病斑型で判定した場合より,2週間苗では4週間苗より,また病原力の強い菌系研54-20で検定した場合は病原力の弱い菌系研54-04で検定した場合より,中間型抵抗性品種の抵抗性をより罹病性の方向に判定することを明らかにした。これらの結果に基づいて,圃場抵抗性の主要要素である病原菌の侵入と病斑の進展に対する抵抗性と種々の検定法との間の関係を模式的に描いた。