日本植物病理学会報
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36 巻 , 5 号
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  • 白石 雅也, 福富 雅夫, 赤井 重恭
    1970 年 36 巻 5 号 p. 297-303
    発行日: 1970/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    本報は形成後7日以上を経過して発芽力を失ったBotrytis cinereaの古い分生胞子に糖類を添加して,発芽,発芽管伸長,付着器形成ならびに病原性などの復活について実験した結果である。
    1) 分生胞子形成後10日以上を経過し,蒸留水中における発芽力を消失した古い分生胞子も,10-2-10-3Mの各種糖類溶液中では発芽力,発芽管伸長,付着器形成ならびに病原性を復活した。かかる効果は形成後40日を経過した分生胞子においても認められた。各種糖類とも10-5M以下の濃度ではかかる効果は見られなかった。
    2) 分生胞子の発芽力の復活効果は単糖類のグルコースおよびフラクトースできわめて高く,80-90%の発芽率を示し,発芽管伸長,付着器形成ならびに病原性なども促進した。マンノース,ガラクトースおよびキシロースなどでは,いずれに対する効果も低かった。アラビノースは発芽を促進したが,付着器形成は促進しなかった。
    3) 複糖類においては,シュクロース,マルトース,ラクトースの順に発芽,発芽管伸長,付着器形成および病原性の復活効果が認められた。多糖類では,デキストリン,イヌリン,スターチの順に発芽,発芽管伸長,付着器形成ならびに病原性が復活したが,単糖類および複糖類に比べるときわめて低かった。
    4) 発芽管伸長については各種糖類の溶液とも10-2Mでもっとも良好で,10-3Mではやや低下した。
    5) 付着器形成および病原性はキシロース,ラクトースならびにアラビノースを除くと,各種糖類とも10-3Mがもっとも良好で,10-2および10-5Mよりもまさっていた。
  • 後藤 岩三郎
    1970 年 36 巻 5 号 p. 304-312
    発行日: 1970/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    イネの抵抗力と病原菌の侵害力との差によって,いもち病抵抗反応は連続的に変動する。著者はgene-for-gene仮説をよりどころとしながら,植物の病害抵抗性を量的に理解することを試みた。
    戦捷×H-79に次のことを仮定する。1)菌系,研53-33, H-1およびH-2に対する抵抗性は不完全優性遺伝子Rb1, Rb2およびRb3に支配される。2)各遺伝子は各菌系にそれぞれ数値で示される抵抗効果を持つ。3)同一菌系に対する抵抗効果は単純に加算的である。これによって27遺伝子型に推定抵抗指数が求められる(第4表)。F2の観察分離比に適合するように,遺伝子型のRおよびSが,指数にしたがって判別される。Rb1la+との組換値は5観察例のいずれにおいても9-10%でよく一致する。これは上記仮定の合理性を証明するものである。
    イモチシラズ×H-79のNaga 87に対する抵抗性はRb4Rb5との累積的抵抗作用に支配される。主要効果を持つRb4laと連鎖関係にあり,その組換値は23%である。Rb4, Rb5はH-1, H-2に対して抵抗効果を持たないよに見うけられた。
  • 伊阪 実人
    1970 年 36 巻 5 号 p. 313-318_1
    発行日: 1970/12/30
    公開日: 2009/04/03
    ジャーナル フリー
    1. イネ白葉枯病内菌の検出方法について検討して新たに噴出菌泥検鏡法(bacterial exudation method)を考案し,B・E法と略称する。
    2. 本方法は100本接種針を用い,感受性イネ品種の上位完全展開葉に刺針接種する。接種後7日前後に接種部上位を1.5mm程度の横断切片とし,大維管束から噴出する細菌泥の有無および量を検鏡して菌の存否および数を判定する。
    3. 供試イネ苗は,本葉4.5-5.0葉期の若苗が適当であり,老苗ほど検出率が低下した。また育苗に際しては窒素肥料の施用が必要である。
    4. 100本接種針による接種回数の増加は,大維管束上への接種効率を高め,検出精度の向上に役立つので,同一部位に2回刺針接種する方法がよく,これを200針接種法と称する。
    5. 本方法による検出限界は,病原細菌濃度が102/mlまで可能であり,発病による判定よりいちじるしく高い。
    6. イネ苗に接種した各種野外細菌による菌泥噴出現象は,本病原細菌のほかP. glumae, X. phaseoli, P. setariaeでも認められるが,高濃度菌の場合に限られ,低濃度菌の接種ではみられない。したがって,自然界の本病原細菌検出に際して,その検出率に影響することはないものと思われる。
  • 大森 薫, 中島 三夫
    1970 年 36 巻 5 号 p. 319-324
    発行日: 1970/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    1. 暗黒条件下で,27°C, 7日間イネいもち病菌H67-1を各種培地に培養し胞子形成を調べたところ,イネわら煎汁加用V-8ジュース培地,イネわら煎汁培地,見里培地,V-8ジュース培地で比較的多く,オートミール培地,ジャガイモ寒天培地では少なかった。
    2. 白色螢光灯を照射すると上記のすべての培地で暗黒条件に比し多量の胞子を形成した。胞子形成の絶対量はイネわら煎汁加用V-8ジュース培地,イネわら煎汁培地,V-8ジュース培地などがきわめて多く,増加程度はジャガイモ寒天培地,オートミール培地でいちじるしかった。
    3. イネわら煎汁加用V-8ジュース培地にイネいもち病菌H67-1,研60-19,研53-33の3菌株を培養し,異なった種類の光源で照射すると,ブラックライトブルー螢光灯照射区の胞子形成はいちじるしく増加したが,純赤色螢光灯,純黄色螢光灯,純緑色螢光灯,純青色螢光灯照射区では暗黒区にくらべ胞子形成量の増減はほとんど認められなかった。
    4. 各種のガラスフィルターを用い異なった波長の光線を照射した場合,340mμならびに365mμに透過光線のピークを有するフィルター使用区で上記の3菌株ともに胞子形成量が増加したが,それぞれ380, 401, 422, 432, 450mμに透過光線のピークを有する各区では変化は認められなかった。以上のことからイネいもち病菌は,350mμ付近の近紫外線照射により胞子形成が促進されるものと考える。
  • 清沢 茂久
    1970 年 36 巻 5 号 p. 325-333
    発行日: 1970/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    イネいもち病抵抗性のガラス室内検定のための種々の方法について比較検討し,注射接種法は噴霧接種法より,同じ噴霧接種でも最大病斑型で判定した場合は優越病斑型で判定した場合より,2週間苗では4週間苗より,また病原力の強い菌系研54-20で検定した場合は病原力の弱い菌系研54-04で検定した場合より,中間型抵抗性品種の抵抗性をより罹病性の方向に判定することを明らかにした。これらの結果に基づいて,圃場抵抗性の主要要素である病原菌の侵入と病斑の進展に対する抵抗性と種々の検定法との間の関係を模式的に描いた。
  • 1970 年 36 巻 5 号 p. 334-341
    発行日: 1970/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1970 年 36 巻 5 号 p. 341-346
    発行日: 1970/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1970 年 36 巻 5 号 p. 346-350
    発行日: 1970/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1970 年 36 巻 5 号 p. 350-361
    発行日: 1970/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1970 年 36 巻 5 号 p. 362-367
    発行日: 1970/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1970 年 36 巻 5 号 p. 367-376
    発行日: 1970/12/30
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
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