日本植物病理学会報
Online ISSN : 1882-0484
Print ISSN : 0031-9473
ISSN-L : 0031-9473
ベノミルおよびジエトフェンカルブに異なる耐性程度を示す灰色かび病菌に対するピリジルカーバメート系化合物の殺菌活性
三谷 滋光明寺 輝正松尾 憲総
著者情報
ジャーナル フリー

1996 年 62 巻 6 号 p. 572-575

詳細
抄録
プロパルギルN-(6-置換-5-ヨード-2-ピリジル)カーバメート(6位:-CH3, -C2H5および-OC2H5,以下PMIP, PEIPおよびPEOIP)の灰色かび病菌に対する殺菌活性を調べた。PMIPはベノミル感受性,ジエトフェンカルブ耐性(S, R)菌株にのみ高い防除効果を示した。一方,PEOIPはベノミル高度耐性,ジエトフェンカルブ感受性(HR, S)菌株に最も高い効果を示した。またPEIPは試験を行った全ての株に効果を示したが,特にHR, SおよびS, R株に高い効果を示した。本系統ピリジン環6位の置換基の変換により,ベノミルあるいはジエトフェンカルブ感受性菌株に対して異なる効果を示すことが明らかとなった。
著者関連情報
© 日本植物病理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top