抄録
COPD(慢性閉塞性肺疾患:chronic obstructive pulmonary disease)は,「タバコ煙による肺の炎症から病変が形成され気流閉塞がもたらされた結果,呼吸困難や慢性の咳,痰症状が出現する疾患」として定義されている.またCOPDは全身性疾患であり,呼吸困難だけでなく,身体的・社会的・精神的機能低下との密接な相互関係がある.以上よりCOPDには早期からの全人的な心身医学的アプローチが重要である.本稿では,禁煙,呼吸困難,不安・うつ状態,quality of life(QOL)について言及した.禁煙:喫煙状態には家族関係も影響する.呼吸困難:心理的因子の影響については議論の余地がある.不安・うつ状態:確立した治療のエビデンスは少ないが,QOLの新たな評価法が開発されている.COPDの心身医学的アプローチについては,今後さらに検証が必要である.