日本小児腎臓病学会雑誌
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原著
急性腎不全を呈し腎機能評価に苦慮した両側先天性水腎症
島田 憲次東田 章松本 富美
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2003 年 16 巻 1 号 p. 23-26

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抄録
 急性腎不全を呈した生後21日女児の両側先天性水症に対する治療経過を報告した。胎児期,出生後の超音波所見から緊急的に拡張が高度の右腎に腎瘻を留置したが,期待した腎機能の改善は得られなかった。このためRIレノグラムによる分腎機能評価を加えたところ,予想に反して拡張が少ない左腎にuptakeが多く認められ,左側にも腎瘻を留置した。その後腎機能は順調に回復し,両側の腎盂形成術が加えられた。腎後生急性腎不全の分腎機能はレノグラムによる評価が有用なことを強調した。
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© 2003 一般社団法人 日本小児腎臓病学会
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