課題の困難度と言語強化の組合わせの効果
ジャーナル
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1964 年
35 巻
3 号
p. 140-142
詳細
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発行日: 1964 年
受付日: 1964/01/10
J-STAGE公開日: 2010/07/16
受理日: -
早期公開日: -
改訂日: -
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訂正情報
訂正日: 2010/07/16
訂正理由: -
訂正箇所: 論文抄録
訂正内容: 訂正前 : 綴字の無連想価によって規定した課題の困難度と, 言語強化の組合わせの効果がどのような関係にあるかを調べるために, 2×3要因の実験計画により, 各群15名ずつの被験者 (15-19才の少年) に, 1から5までの数のおのおのと清音2字の綴字との結合を学習させた. 困難な課題の綴字の平均無連想価は63, 容易な課題では3であり, 強化の結合わせは次の三つであった. (a) 正反応に対して“正しい”と言い, 誤反応に対して“まちがい”と言う (RW群), (b) 正反応には何も言わず誤反応に対して“まちがい”という (NW群), (c) 正反応に対して“正しい”と言うが誤反応には何も言わない (RN群).
連続15回正反応の基準に達するのに要した試行数について分散分析を行った結果, 課題の困難度の主効果および強化の組合わせと困難度の交互作用が有意になり, 強化の組合わせの主効果はほとんどみられなかった. 有意な交互作用は, 容易な課題のときには群差がないが, 困難な課題ではRW群がRN群とNW群よりも効果的であり, RN群とNW群にはほとんど差のないことを反映している. この結果は, RWはNWよりも効果的だが有意差なく, ともにRNよりも有意に効果的であるというBussたちやBuchwaldの結果と一致しなかった. 困難な課題を用いたときの結果は, “正しい”と“まちがい”とは同じ強化値をもつが, ただその方向だけが異なるという, 強化に関する伝統的な考え方によって説明できる.
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