図形概念に関する発達
発達段階と性差の検討
ジャーナル
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1971 年
41 巻
6 号
p. 314-322
詳細
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発行日: 1971 年
受付日: 1970/01/08
J-STAGE公開日: 2010/07/16
受理日: -
早期公開日: -
改訂日: -
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訂正情報
訂正日: 2010/07/16
訂正理由: -
訂正箇所: 論文抄録
訂正内容: 訂正前 : 本論文は, 図形を概念化させる思考的課題場面での知覚的概念と操作的概念の特性と, それらの発達段階の年齢を明らかにし, あわせて, 操作的概念の男女差の検討を試みたものである.
1. 知覚的段階では, 図形のもつ形態性に強く規定され, 操作的段階では, 図形のもつ内的相互関係性が概念化に重要な役割を果す.
2. 発達過程中において, 知覚的概念よりも操作的概念が優位に立つ年齢は, 図形組1の四辺形図形は10才, 図形組2の1/2等分割図形は10才, 図形組3の4本の等直線図形は14才, 図形組4の2直線と1曲線から成る図形は12才, 図形組5の平行線図形は7才, 図形組6のトポロジー図形は10才, 図形組7の直線交叉の図形は10才, 図形組8の対称図形は14才, 図形組9の1/4等分割図形は10才である.
3. 2の結果からして6才までは, 知覚的段階にあるが, 7才からは操作的段階に入るといえる. そして, 操作的段階の第1期の始まりは7才ころに, 第2期の始まりは10才ころに, 第3期の始まりは14才ころにある. この結果は, 知覚的課題場面での前研究に比較すると, 第1期と第2期は1年程早期にあらわれる.
4. 図形を操作的概念の観点からとらえることの男女差において, 男児の優位は5才から14才まで一貫して認められる. この男女差の原因として, 経験の要因が重要な役割を果すと考えられる.
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