抄録
乳癌術後放射線治療後経過観察中に同側乳房内再発を来し,追加乳房切除術施行予定となった58歳女性と冠動脈バイパス術後経過観察中に両側肺癌を指摘された81歳男性に対しがんの全身検索目的でDWIBS(diffusion weighted imaging with background signal suppression:背景抑制広範囲拡散強調画像)を施行した。その結果,両症例とも二次的に膀胱癌が発見され,適切な治療につながった。いずれの症例もPET/CTでは発見困難な病変であった可能性が高く,少なくとも本症例ではがんの全身検索としてDWIBS がPET/CTに比して有用であったと考えられるので報告する。