当院で入院リハビリテーションを行った16歳未満で発症した低酸素性脳症例35例(発症年齢平均5歳8カ月)の,急性期の状況と後遺症の状況を調査し,高次脳機能障害に焦点をあてて検討した.発症原因は溺水12例,窒息6例,心疾患10例などで,原因により年齢分布が異なっていた.後遺症は身体障害28例,知的障害30例,てんかん16例,高次脳機能障害12例であった.高次脳機能障害の内訳では視覚認知障害・注意障害が多かったが,小児では評価バッテリーに頼りきらず生活の中での把握が大切であった.それらへの対応についても述べた.