The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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特集『疼痛とリハビリテーション』
疼痛に対する脊髄電気刺激療法
平田 好文後藤 真一村上 雅二國徳 尚子
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2016 年 53 巻 8 号 p. 620-625

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抄録

 われわれは疼痛に対する脊髄刺激療法(spinal cord stimulation,以下SCS)の適応を交感神経依存性疼痛(sympathetically maintained pain,以下SMP)の観点から捉えることで,治療アルゴリズムを作成してきた.複合性局所疼痛症候群(complex regional pain syndrome:CRPS),肩手症候群,脳卒中後疼痛などの神経性疼痛についてSMPとの関連でSCSの成績を検討すると,SCSの有効例はSMPと考えられる症例が多く認められた.また,新しいSCSシステムの導入により,従来無効であった症例もSCSが有効となる可能性が出てきており,SCSは新しい時代を迎えている.SCS適応疾患の選択と新しいSCSシステムの選択により,さらに治療成績の向上が期待される.

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© 2016 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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