2017 年 54 巻 10 号 p. 761-763
固定用ベルトを併用したhand-held dynamometerは,比較的安価で,簡便性・汎用性・信頼性に優れ,多くの臨床データが蓄積されている.
院内連続歩行,階段昇降,椅子からの立ち上がりに必要な膝伸展筋力体重比の自立閾値は,それぞれ0.4 kgf/kg,0.5 kgf/kg,0.35 kgf/kgである.下限閾値は,それぞれ0.25 kgf/kg,0.25 kgf/kg,0.2 kgf/kgである.また,本邦高齢者の膝伸展筋力体重比は,移動動作の自立閾値に近似しており,予備力が乏しい状態にある.