2019 年 56 巻 3 号 p. 190-194
パーキンソン病は進行性のため,リハビリテーションの内容は病期に応じて変更する必要がある.早期においては,活動的なライフスタイルを奨励し,バランス,筋力,関節可動域,有酸素容量を改善する積極的訓練の指導などを行い,姿勢反射障害が出現すると,転倒対策や,移乗・姿勢・リーチ・バランス・歩行の各課題に対して取り組む必要があり,これらを解決する訓練や指導が追加される.その中には,cue(手がかり)を取り入れた運動や音楽療法などがある.早期より,運動学習は低下しており,早期からのリハビリテーション指導が重要で,特に早期においては,積極的な運動負荷を行うことが効果的であるとの報告がみられるようになった.