日本腎臓リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8253
Print ISSN : 2436-8180
腎臓リハビリテーションのスタートアップ: 看護師の視点
水内 恵子
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2022 年 1 巻 2 号 p. 123-133

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抄録

腎臓リハビリテーションにおいて看護師は,慢性腎臓病(CKD)患者とその家族に対し,ど のCKD ステージにおいても積極的に信頼関係の構築に取り組むとともに,可能な限り日常生活 動作(ADL)の自立とQOL(生命・生活・人生の質)の向上を支援する。 患者の療養生活支援にあたっては,国際生活機能分類(ICF)やADL やQOL の評価ツール を活用して患者の状態を正しくアセスメントし,多職種チーム全員で共有する。 また看護師は,CKD を抱えた患者・家族の気持ちと生活に寄り添い,患者の疾病受容の段階 に応じたケアを実践し,患者が運動療法を含めリハビリテーション・プログラムに積極的に参加 できるよう支援を行う。 日本では今後さらに高齢CKD 患者が増加しフレイルケアの需要が高まることが予想される。 看護師は高齢者が確実な治療を受け,住み慣れた生活の場で療養生活を継続できるよう地域社会 とも連携し支援を継続する。

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© 2022 一般社団法人日本腎臓リハビリテーション学会
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