1993 年 49 巻 9 号 p. 1609-1615
(1) ^<99m>Tc-ECDの脳内分布・backgroundの経時的変化を観察し, SPECT収集における至適撮像開始時期を検討した.(2) 全脳時間放射能曲線は約3分でプラトーに達した.(3)脳内各部位における早期のカウントは, 僅かであるが経時的に低下していた. (4)病変部と対側正常部・小脳のカウント比は, 経時的変化を認めなかった. (5)頭蓋外backgroundは, 経時的に低下していたが, 脳内backgroundでは経時的変化を認めなかった. (6) ^<99m>Tc-ECDのSPECT撮像は, 静脈注入5分後から開始するSPECTから約3時間後のSPECTまで脳内カウント比に変化を認めないことから, 5分以降から開始可能と考えられた.