1994 年 50 巻 2 号 p. 267-
MRI用造影剤であるGd-DTPAのX線陽性造影剤としての可能性をDSAおよびConventional angioシステムを用いて評価を行い、以下の結論を得た。1.第1報でのGd-DTPAのX線減弱特性を、確認することができた。すなわち、GdのK吸収端(50.2KeV)は、ヨードのそれに比べ高エネルギー側へあるため、Gd-DTPAはUrografinより、管電圧60KV〜80KVの範囲において高管電圧側でX線吸収率が優れていた。しかしながら、Gd-DTPAは、1分子中のGdがUrografinのトリヨードに対し、モノであるためX線減弱量はUrografinが優れていた。2.Gd-DTPAはConventional angioシステムではX線用陽性造影剤として使用は不可能と思われる。3.Gd-DTPAはDSAシステムを用いることで、血管径0.5mmの評価で、Gd-DTPA濃度15%以上で、X線用陽性造影剤として使用可能である。