日本放射線技術学会雑誌
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148. Gd-DTPA の X 線用陽性造影剤としての可能性 (第 2 報)(撮影技術-造影剤・大腸検査他)
古城 剛沼口 健治長瀬 尚巳成広 直正浮田 智子角場 幸記石井 幸志荒尾 信一北山 彰天野 貴司西村 明久日地 啓夫
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1994 年 50 巻 2 号 p. 267-

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抄録

MRI用造影剤であるGd-DTPAのX線陽性造影剤としての可能性をDSAおよびConventional angioシステムを用いて評価を行い、以下の結論を得た。1.第1報でのGd-DTPAのX線減弱特性を、確認することができた。すなわち、GdのK吸収端(50.2KeV)は、ヨードのそれに比べ高エネルギー側へあるため、Gd-DTPAはUrografinより、管電圧60KV〜80KVの範囲において高管電圧側でX線吸収率が優れていた。しかしながら、Gd-DTPAは、1分子中のGdがUrografinのトリヨードに対し、モノであるためX線減弱量はUrografinが優れていた。2.Gd-DTPAはConventional angioシステムではX線用陽性造影剤として使用は不可能と思われる。3.Gd-DTPAはDSAシステムを用いることで、血管径0.5mmの評価で、Gd-DTPA濃度15%以上で、X線用陽性造影剤として使用可能である。

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© 1994 公益社団法人 日本放射線技術学会
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