日本臨床外科学会雑誌
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症例
Implantationによる吻合部再発をきたした結腸癌の1例
川崎 健太郎神垣 隆黒田 大介大野 伯和生田 肇黒田 嘉和
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キーワード: 結腸癌, 吻合部再発
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2007 年 68 巻 2 号 p. 398-401

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抄録
57歳, 男性. 2003年下行結腸癌との診断で口側は6cm肛門側は10cmの距離をとって結腸部分切除, Double stapling technique (DST) 端々吻合を施行した. 術中腸管内洗浄は施行しなかった. 病理結果はmoderately differentiated adenocarcinoma, ss, ly1, v2, n0, ow-, aw-, ew-, P0, H0, M-, D3, cur Aであった. 12カ月後のフォローアップの下部消化管内視鏡で吻合部肛門側に不整な潰瘍病変を認めた. 吻合部再発と診断し手術を施行, 癒着を剥離し吻合部を切除した. 切除標本では吻合部を中心として腺癌が口側と肛門側に広がっていた. 初回手術で断端に癌遺残がなくss, n0であったことからImplantationによる再発と考えられた. 吻合部再発は結腸癌において0.6~1.4%とされ頻度は低いが, 器械吻合時には本症例のようにImplantationによる吻合部再発をきたすこともあり, 吻合の際十分な腸管内洗浄と定期的な術後のフォローアップが重要と思われた.
結腸癌術後の吻合部再発は直腸癌に比べ稀で報告例は少ない. 今回, 結腸癌術後, 1年で吻合部再発をきたしImplantationと考えられた1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
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© 2007 日本臨床外科学会
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